それなりに楽しんではいましたが、心にぽっかり穴が開いたような、時空を飛んでしまったような感じがどうしてもありますね。しかも、そうこうしているうちに3歳、年を重ねてしまって、やりたかったことができなかったと少し落胆している自分もいます
「仕事は一人でするものではありません。与えられた環境の中で自分ができるベストを考え、全力を尽くす。その考えに変わりはないけれど、年齢を重ねるにつれて、ここから先の自分について簡単にイメージできなくなりました。
例えば、10年後はどうなっているのだろう? と逆算して人生を考える。そして今後、自分がどういう人生を歩んでいきたいのかを思い浮かべて、常に3年先のことを考えて生きていかなければならないと思う。50歳を超えた途端、もう夢みたいなことを言っている時間はないなって、とても現実的になりました」
また、以前より増して人のことを考えるようになったとも。
「“人の幸せが自分の幸せ”という考え方をしないとうまくいかないような気がしますね。自分の行動によって誰かが笑顔になるとか、そういうモチベーションがないとやる意味を感じられない。そういう意味では、自分のためだけに何かをやるということがほとんどなくなりました」
昨年、石田さんが立ち上げた、飼い主のいない犬たちや猫たちに医療を届ける「ハナコプロジェクト」は、そんな思いを実現させたもの。
「私は動物が大好きで、彼らに癒やされて日々の生活を送っています。1匹でも多くの動物たちを幸せにしたいという思いから、仕組みを作って社会に投げかけました。まだ始まったばかりのプロジェクトですが、みなさんの手で広がっていけばいいなと思っています」
「私のどこがカッコいいんだろう? という感じですが、すごくマイペースだから、そう思われるのかもしれないですね(笑い)。無理をしてまで人に合わせる必要はないと思っているので、自分の意思で行動するようにしています。また、昔から何か心に引っかかると思ったら、その都度、きちんと伝えるように心がけてきました。
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