”お互いの当たり前”をぶつけ合っている限り、絶対にうまくいくわけがない
「別の人のほうがいいんじゃない?っていう気持ちは正直ありました」
「もし合う役があれば挑戦したいと思ってましたけど、よく考えたら”合う役”なんてないんですよね。”合わせていく”だけ」
「苦手なこととか、やりたくないこともガンガンやっていこうっていうスタンス」
「お仕事をいっぱいいただけるようになって、それに慣れちゃった」
「リアクションだけして、一日終わってんだろう、つまんねーな」
「普段挑戦しないようなワクワクすることをやってみようって思い始めた」
「色んな夢が叶っていくなかで、目標とか夢がなくなっちゃったんですよね。じゃあ、やっていなかったことに挑戦して次を探そう、に変わった」
「みんな、大なり小なりそれぞれ悩みを抱えているじゃないですか。人から見たら簡単に思えるようなことも、本人としてはすごく深く考えているようなことだったりして、痛みって個人レベルで違いますよね」
「演じてるものって、自分の中にある『こうしたらいいんじゃないか』とか『こうしたら面白いんじゃないか』を考えて出しているものなんですよね。でも今回はそうじゃなく、朝人という人がいて。となると、自分の出したい面白さみたいなものは全部排除しなきゃいけないじゃないですか。そこは難しいというか……なんだろう、どうしたらいいか分からなくて、朝人という人間をただやることしか出来なかった」
「世の中にあふれる”当たり前”や”普通”をぎゅっとしたみたいな人だと思うんです。野心がある人のほうが少ないと思うし、家を出たくて美容師になったなんて、めっちゃ普通な感じがするじゃないですか。そこは、学校あるあるみたいなものが分からないような俺とは違いすぎる人生」
「全部、当事者が普通なんですよね。今って、自分にとっての”当たり前”の環境から抜け出すのがすごく難しい世の中だと思うんです。だから分断や揉めごとが起きていて。社会問題の一つ一つもそうですけど、違う人同士が、”お互いの当たり前”をぶつけ合っている限り、絶対にうまくいくわけがないんです。互いに理解し合うことなんて無理だけど、歩み寄ることがすごく大切なんですよね。理解できなくても一歩ずつ歩み寄って、近くにいればいいだけ。どっちかの意見に染めようとしたら、うまくいくわけがない」
「まっきー(槙雄)のことを普通だと思っていたり、そうじゃないと思いながらその環境にいたりする人がいて、個々に思考が違う。だったら、一人一人の当たり前をすり合わせていくだけでしかないというか。ドラマを観ている人も、彼らを『違うよな』って思ってもいいし、『分かるわ』って思ってもいい。このドラマは、大切な歩み寄りみたいなものを見せてくれるし、こういう世界もあるなっていうことを見せてくれる」
「自分が一番最初に描いた夢もいいけど、生きていく中で形が変わっていく夢もあると思うんです。だから、そこにあわせて納得していくことも必要。『絶対に私はこうなるんだ』っていうのは、僕は、ちょっと無理だと思うんです。ただのわがままでしかないというか。色んな人に感謝しながら、誰かのおかげで自分があるということを理解していかないと、ただ私はこうしていくんだ!ということだけで叶うことって、ほとんどないと思います」
「まわりにも色んな人の夢があって。少しずつ自分も誰かの夢を叶える役割に染まっていけば、変わっていくのかな」
「ただただ目標に向かってまっすぐ進んでいくっていうのもいいかもしれないけど、それでうまくいくかどうかは分からないし、進めなくなった時の絶望感がすごいですよね。まっすぐ進むだけじゃなくて、色んなところをグルグル回っても道は広がってるから。先には進めてなくても横道に行っていれば、その分、先に行った人には見えていない景色が見える。そこで新たな夢も作れるし。だから言いたいのは・・・適当でいいんじゃない?っていうこと」
「すぐには理解できなかったとしても、心に留まっていて「あぁ、あの時のあれはこのことか」と、ふと思い出して腑に落ちることってあります」
「いずれ分かってくる」
「誰がピンクでいても良いんだよ、楽しんでいいんじゃない?」